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PrimerExplorerV3 操作説明
【1】はじめに (動作環境)
【2】各画面の操作通常プライマーの設計ループプライマーの設計
【3】付録
【4】PrimerExplorerV3 主なバージョンアップ内容
【5】LAMP法プライマー設計の手引き PrimerExplorerV3 [PDF(1.7MB)]
3. 付録
Tm値計算方法
各プライマー断片のTm値は、下記の式1により計算します。式1における ΔH, ΔSといった各種エネルギー値はnearest-neighbor法(1)により計算します。

式1) Tm = ΔH ×1000/(ΔS + R ln(C/4)) - 273.15 + 16.6 log[Na+]

(各変数)
R 気体定数 = 1.987 cal/(mol-deg)
ΔH enthalpy (kcal/mol)
ΔS entropy (eu)
C oligonucleotide濃度(M)
[Na+] ナトリウムイオン濃度(M)
C/4は対象塩基配列がNon-self-complementaryの時使用します。
self-complementaryの時はCに置換します。
Mg濃度はNa濃度に換算します。
  [Na+]Mg = 4 [Mg2+]raw(1/2)
[Na+]adjusted = [Na+]raw + [Na+]Mg
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末端安定性計算方法
本項では末端安定性(3' or 5')は下記の式2により計算します。
Nearest neighbor法により、末端(3' or 5')の6塩基につきΔG(free energy)を計算し、安定性を見ます。
安定性の基準としてΔG≦-5kcal/molのとき安定とします。また、この基準値は変更可能とします。
ΔG計算に用いるパラメータは論文(2)の値を参照してください。
また、ΔG計算の際にmismatch(塩基対が相補的でない状態。
例 A対G、C対A)が生じた時に用いる値は、論文(3、4、5)を参照してください。

式2) ΔG(total) = ΣΔG(i) + ΔG(Init.w/term.G-C) + ΔG(Init.w/term.A-T) + ΔG(sym)

前提条件:
塩基配列を2塩基ずつに分割します。対象塩基配列(塩基数N)のn番目(1≦n≦N)の塩基をn(i)、得られる配列をseq(i)とします。つまりseq(i) = n(i) + n(i+1);(ただし1≦i≦N-1)となります。また、seq(i)と対をなす塩基配列をrev_seq(i)とし、それらが対になった時のfree energyをΔG(i)とします。(必ずしもrev_seq(i)はseq(i)と相補的ではありません)

例)GAACCTG → GA, AA, AC, CC, CT, TG
Sequence seq(1) seq(2) seq(3) seq(4) seq(5) seq(6)
GAACCTG GA AA AC CC CT TG

(各変数)
ΔG(total) 自由エネルギーの合計値
ΔG(i) seq(i)の自由エネルギー
ΔG(Init.w/term.G-C) 末端(5' or 3')がG or Cのときのinitiation parameter
ΔG(Init.w/term.A-T) 末端(5' or 3')がA or Tのときのinitiation parameter
ΔG(sym) symmetry correction。
塩基配列がself-complementaryの時の補正値。
initiation parameterは塩基配列の両末端に適用する。
例1) 5' - AGGCTT - 3'
ΔG(total) = ΣΔG(i) + 2ΔG(Init.w/term.A-T)
例2) 5' - AGGCTG - 3'
ΔG(total) = ΣΔG(i) + ΔG(Init.w/term.A-T) + ΔG(Init.w/term.G-C)
 
参考文献
(1) John SantaLucia,Jr. et.al (1996) Biochemistry 35,3555-3562
(2) John SantaLucia,Jr. (1998) Proc.Natl.Acad.Sci.USA 95,1460-1465
(3) Hatim T.Allawi and John SantaLucia,Jr. (1998) Biochemistry 37,2170-2179
(4) Hatim T.Allawi and John SantaLucia,Jr. (1998) Biochemistry 37,9435-9444
(5) Nicolas Peyret,P. Ananda Seneviratne,Hatim T.Allawi et.al. (1998) Biochemistry 38
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ターゲットレンジについて
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プライマー情報ファイルについて
プライマー情報ファイルとは
ループプライマーは、LAMP法(迅速法)においてLAMP標準法のプライマー(FIP,BIP,F3,B3)に追加して使用されます。
そのため、ループプライマー設計のためにはターゲット配列のみならず、FIP,BIP,F3,B3のターゲット配列上での位置情報が必要となります。
本ソフトウェアでは以上の情報をプライマー情報ファイルの形式で入力します。

プライマー情報ファイルの作成方法
選択プライマー表示画面からプライマー情報ファイルをダウンロードしてください。
(操作手引書の選択プライマー 表示画面を参照してください。)
【1】はじめに (動作環境)
【2】各画面の操作通常プライマーの設計ループプライマーの設計
【3】付録
【4】PrimerExplorerV3 主なバージョンアップ内容
【5】LAMP法プライマー設計の手引き PrimerExplorerV3 [PDF(1.7MB)]
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